ValerieMessika
すべては直観から始まる。そして確信から。私がメゾン メシカを創業した2005年、私は22歳でした。私は女性らしさのイメージが変化しつつあり、多様化していくであろうと感じていました。そこで私は、自由で自信のある女性たちのエスプリを反映したダイヤモンドジュエリーを提案したいと考えました。そんな女性たちに、もっと確信を与え、もっと前に進みたいという願望を支えるような、モダンでリラックスしたラグジュアリージュエリーを提案したいと考えたのです。
メシカは、ひとりの女性によって創業された、独立系のジュエリーメゾンであり、今でもその同じ女性がデザイナーとしてクリエーションを行っているという希少な存在です。それは私にとって大きな誇りです。私たち家族は、私の父の力によって、1970年代からダイヤモンドの分野で名声を築き上げてきました。まだ歴史が浅く、独立した企業という立場によって、私たちは自由を享受しています。これはアーティスティックディレクターとしての私にとって極めて重要なことです。ダイヤモンドジュエリーのひとつひとつが、私のインスピレーション、メッセージ、そして私の歴史の一部を内に秘めています。メシカでは、クリエーションは“何となく”生まれることはありません。すべてが綿密な考察のもとに作り上げられているのです。
ヴァレリー・メシカを一言で描写するのに、「直観」という言葉に勝るものはないでしょう。彼女は、創造性やインスピレーションを導く自らの内なる声に耳を傾けます。彼女は、偶然の出会い、直観で掴み取った機会、説明のつかない信念などの力を知っています。これこそがメシカを成功に導くのです。ジュエリーは伝統や規範の代名詞であるとみなされることが多い中、彼女は流れに逆らおうとも、自分の直観を信じ、ジュエリーの世界に革新をもたらしたのです。常識から解き放たれ、規格にとらわれないクリエーションを提案する。希少なクリエーションの力をヴァレリー・メシカはメゾンのあらゆるレベルで育んでいます。
家族の歴史と直観、そして素晴らしい芸術的感性。 メシカのジュエリーでもハイジュエリーでも、クリエーションのどれもがメッセージを運び、感情を伝え、物語を語るのです。《ムーヴ》から派生した《ムーヴ ノア》や《ムーヴ ロマーヌ》などに着想を得たコレクションや、《D ヴァイブス》のような音楽に対する情熱を語るコレクションに見られるように、ヴァレリー・メシカはダイヤモンドへの情熱を、明るく溌溂としたジュエリーの表現に昇華させています。彼女が生み出すジュエリーの象徴性は時により普遍的な意味合いを持つことがあっても、それは誰もがそれを自分のものとして、自分なりの意味を与えることを可能とするものばかりです。
情熱で創造する
彼女がこのような斬新な視線をジュエリーに投じることができるのは、彼女が貴石に囲まれて育ったことが大きな理由でしょう。父親のアンドレ・メシカは、ダイヤモンドの国際的な取引の重要人物でした。伝説のダイヤモンドに目を輝かせながら、ヴァレリーは秘密に包まれたハイジュエリーの世界で、光のかけらが散らばる道なき道を切り開いてきたのです。
ヴァレリー・メシカはすでに彼女のシグネチャーを確立させました。ヴァレリーの生み出すジュエリーやハイジュエリーには、彼女の思い描く女性らしさ、自由、そしてファッションに対する感受性が刻み込まれています。ジジ・ハディッド、ケイト・モス、ケンダル・ジェンナー、さらにはカーラ・ブルーニといったスタイルアイコンたちが、メシカのジュエリーを選ぶのも偶然ではありません。ヴァレリー・メシカは大胆さでもって、ダイヤモンドに斬新な視点を投じ、新しい着け方を提案します。クリエーションのひとつひとつが、コントラスト、輝き、動きの戯れそのものです。
ファッションの世界に強い興味を持つ私は、それゆえにオートクチュールの服のように、自分が生み出すジュエリーにも、トレンドや自己肯定感を吹き込みたいと考えました。私はダイヤモンドに女性自身を輝かせ、物語を語らせたいと思ったのです。こうして私たちは2015年にハイジュエリーの扉を開きました。それ以来、パリのファッションウィーク中にショーを企画して、私たちの最も優れた作品を紹介しています。そしてメゾンは、オートクチュール・モード連盟の公式カレンダーに加わった有名メゾンの仲間入りを果たしたことでも知られています。